根引き
2022
相原中央公園芸術祭「空の下の UMA」のために創造余暇研究会が制作した綱引きをモチーフにした遊具であり、スポー ツ研究大会の連作の一つである。両端から綱引きをすることによってテントが出来上がり、その中に入ることができる。 綱を引くことに疲れたら、中に入っている人に交代してもらって休む。休んだらまた誰かのために綱を引く。沢山の子供 たちの労働で親がお茶を飲んだり、子供たちの中で指揮を取ったり連携を取ろうとする様子も見られた。綱引きは運動会 の意図を最も反映している競技の一つである。純粋な集団の力の戦いであり、ナイスなプレーなどなく、勝ったか負けたかしか存在しない。特殊な技術を必要としないため、誰でも参加できる楽しい競技としても認知されている。楽しく綱引 きをしたい人と休憩したい人を同時に受け入れ、一人一人をマンパワーとして換算しないような遊具を目指した。結果と して労働と余暇の少し空虚な、楽しい循環が生まれた。