創造余暇研究会スポーツ研究大会
2022
この大会は運動会のレジャー化を目的にいくつかのアイデアを形にしてみたものである。既存の競技をモデルに、釣り やキャンプ、休日の外遊びなどで使われる器具を用いた二人用競技を制作した。起床のベルでスタートし、ミノムシ合戦、 釣り合い競争、パドル行進 / 相撲、その他おもちゃの飛行機とスケートボードを用いた未完成のアイデアなどの実践をお こなった。 競技中の笛は自身に向けた号令であると同時に、相手とのコミュニケーションツールとしての役割を持つ。床にはライン が引かれているが、使うことは無かった。 日本の体育教育は明治維新以後に富国強兵のもと、規律・訓練化された身体(兵士)を育成することを目的に導入され た。また、運動会は日々の訓練の成果発表の場として特別に用意された機会であった。それらの形式は時代を経て少しず つ変化してきた。今日の体育の授業では競技は内容の選択肢を設け、スポーツや鬼ごっこなどの遊びを取り入れ、個人の 健康促進やレジャー教育を目的とする傾向が見られる。それに対し運動会は入場行進や号令など、伝統的な形を残してお り、集団競技が多い。